【校長コラム No.30 美点凝視】
なぜ、私たちは他人のあら探しが得意なのでしょうか。それは、私たちの脳に備わった生存本能にあります。違和感やリスクを察知することは、かつては、命を守る防衛反応でした。視点の違いも影響します。自分の失敗は体調不良などの背景も踏まえて解釈しますが、他人の失敗は事実しか見えないからです。さらに、自分が禁じていることを他の人がやると嫌悪感を抱くものです。このように、人は、無意識下ではあら探しモードになるのです。そこで、意識したいことが、「美点凝視」。美点凝視とは、どんな人にも良い点があるとの前提に立ち、それを見つけ出す姿勢のこと。脳には、意識したことの情報が集まる性質があります。他の人の良い点を探そうと意識するだけで、世界の見え方が一変します。短所を長所の裏返しとして捉え直す。小さな当たり前を美点と捉える。そして、それを言葉にして伝える。この小さな習慣が、人間関係を好転させ、自分の精神衛生を守り、組織の活性化にもつながるのです。他人のあらを指摘しても、それを仲間内でおもしろおかしく話しても、人生が好転することはありません。欠点ばかりが目につく脳の働きを理解し、意識して美点を見つけることが、現代人の生存戦略と言えるのです。理解、意識、行動で、人生を好転させましょう。