【校長コラム No.24 説得力】
説得力とは、自分の意見や提案を相手に理解させて、自発的な行動を促す力のこと。大人は、これまでに身につけた知識や経験を踏まえて、子どもにいろいろと話をしたくなります。子どもは、それを素直に受け入れているのでしょうか。理解がゴールではありません。行動が変わることがゴール。例えば、本を読みましょうという話をしたとき、きっと、子どもは本を読むことはいいことだと理解します。でも、その後も、本を読む気配がないとしたら、説得できなかったという結果に終わります。行動が変容するように、わかりやすくて行動しやすい方法を例示するのがよいかもしれません。問題は、その手前の理解する段階にあります。本を読むことはいいことだと言う大人が、本を全然読んでいなければ、どうでしょうか。全く説得力がないのではないでしょうか。運動をしましょうという大人が、運動を全然していなければ、どうでしょうか。スクリーンタイムや早寝早起きについても同じです。こういうところに、子どもは敏感です。自分はできていないのに、と思います。そう言えば、昔、よく、マンション投資の電話がかかってきました。そんなに儲かるのであれば、なぜ、自分で投資しないのですかと何度も思いました。これと同じ構造です。説得力のある話を心がけたいと思います。