運動会練習中の水筒
いよいよ運動会練習が始まります。熱中症予防のため、十分な睡眠、朝ごはんの摂取について、ご協力をお願いします。ときどき、朝ごはんを食べていない子どもがいますが、学びに集中できていませんし、つらそうにしています。
本日(9月26日)、学年通信でお知らせしておりますが、運動会練習中は、水またはお茶・麦茶の水筒を必ず持たせてください。学校は、虫歯リスクが高まるため、積極的に推奨しませんが、薄めたスポーツドリンクを持たせたい場合は、メインの水・お茶・麦茶の水筒とは別に、水筒を持たせてください。薄めたスポーツドリンクは、体育の時間とその前後の時間に限定して飲むように指導しますので、これを踏まえた量でお願いします。
ご参考のため、8月7日の『今日のひとこと』を再掲します。スポーツドリンクに含まれる砂糖の虫歯リスクについて記載しています。
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夏休み期間中に、運動会の第一回の会議を開催しました。説明いただく中で、ひとつだけ、気になる点がありました。それは、昨年同様、水筒の中身については、水またはお茶、薄めたスポーツドリンクも可とする、ということ。これには、反対意見を述べさせていただきました。というのは、歯科医師から、学校の先生に言いたいことがあるとして、話を伺ったことがあるからです。具体的には、学校では、運動会の練習時期に、スポーツドリンクの持参を許可しているが、子どもの歯を守るために、それは絶対にやめてほしいという内容でした。その理由は、虫歯ゼロまたは僅かな子どもでも、中学生で部活を始めると虫歯が急増する、この原因はスポーツドリンク。部活動の途中で、スポーツドリンクを少しずつ飲み、ずっと口内を酸性にしていることが、虫歯発生の原因とのこと。スポーツドリンク500mlには33gもの砂糖が含まれています。この量は、WHOが推奨する1日の砂糖摂取量目安25gを超えています。歯科医師の話をそのまま鵜呑みにして判断しているわけではなく、私も色々と調べた結果としての判断です。調べた結果として、私が把握していることは、日常的には、朝ごはんをしっかり食べることと十分な睡眠時間を確保することが熱中症対策になること、運動中は、こまめに水、麦茶などを飲むことが、熱中症対策になること。学校では、虫歯予防のためにフッ化物洗口をしていますが、過剰な砂糖が含まれたスポーツドリンクの持参はその行動と逆行します。これらを踏まえて、昨年度勤務した小学校では、前年まで許可してきたスポーツドリンクを禁止する提案をしました。養護教諭も、他の先生方も賛同してくれたため、その決定を保護者に伝えました。このことにより、熱中症が発生することも、苦情が出ることもありませんでした。熱中症は、しっかりとした朝ごはんと十分な睡眠で予防していただければと思いますし、運動会練習では、こまめな休憩、水飲みに配慮していきたいと思います。
なお、スポーツドリンクに関する歯科医の見解は、次のとおりです。スポーツドリンクは、砂糖の含有量が多く、酸性度も高いため、飲み方によっては虫歯のリスクを高めると歯科医は指摘しています。特に、長時間にわたって口の中にスポーツドリンクが残りやすい飲み方や、寝る前に飲むことは避けるべきです。スポーツドリンクには砂糖が多く含まれており、これが虫歯菌のエサとなり、酸を生成して歯を溶かす原因となります。スポーツドリンクは酸性度が高く、歯のエナメル質を溶かす(酸蝕症)リスクがあります。特に、長時間口の中に残りやすい飲み方は、このリスクを高めます。ダラダラ飲みは避ける。スポーツドリンクを少しずつ長時間かけて飲むと、口の中が酸性に傾いた状態が長く続き、虫歯リスクが高まります。寝ている間は唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥しやすいため、虫歯菌が活動しやすくなり、虫歯のリスクが高まります。スポーツドリンクを飲んだ後は、水やお茶でうがいをすることで、口の中の糖分や酸を洗い流し、虫歯リスクを軽減できます。日本小児歯科学会の見解も、ほぼ上記と同じです。スポーツドリンクを飲みたい、飲ませたいという方は、一読されることをおすすめします。