【校長コラム No.6 受容】
受容とは、読んで字のごとく、受け入れること、取り入れること。心理学では、自分が置かれた状況を、抵抗しようとせずに理解しようとする姿のことを言うそうです。今、小学校で、給食アンケートを実施しています。給食時間に各教室に出向き、今日の献立について、大好き、好き、少し苦手、苦手の4択で手を挙げてもらいます。献立は、栄養教諭の先生が、栄養、作業性、コスト、おいしさなどを総合的に考えて最適化した結果ですので、物申すというつもりはありません。残食量から、献立の人気については把握されていると思いますが、現場の声としてお届けしています。この給食アンケートは、子どもたちと対話を増やしてくれますので、やめられません。続けていて、気がついたことがあります。どの献立も大好き、好きに手を挙げる子どもと、どの献立も少し苦手、苦手に手を挙げる子どもに分かれる、ということ。たかが給食の献立と思うなかれ、です。顔ぶれを見ると、前者は、学習であっても行事であっても何事も受け入れてやってみようという子ども、後者は、学習であっても行事であってもやらされ感のある子ども。同じ学習、行事に取り組んでいるにも関わらず、達成感や満足感などに大きな差が生じます。実に、もったいないことです。食事の好き嫌いが激しい子どもは、人の好き嫌い、学習や行事の好き嫌いも激しいという仮説です。どうすれば、よいか。簡単です。食事の好き嫌いをなくせばよいのです。そうすると、人の好き嫌い、学習や行事の好き嫌いも和らぎます。結果、学習や行事の達成感、満足感が高まります。的を射ていると思うのですが、外していますかね。受け入れること、大切だと思います。