【校長コラム No.4 挨拶】
挨拶の語源は、挨(あ)いて拶(さ)る、つまり、心を開いて相手に迫るということ。わかりやすく言えば、心を開いて相手と心を通わせるということ。相手のことを考えて行動するという意味で、相手意識という言葉を使いますが、相手意識の基本は挨拶です。世の中全体で見ると、学校をはじめ教育現場は、挨拶が活発な場所です。民間企業は大人ばかりなので、きちんと挨拶していると思われるかもしれませんが、教育現場の方が圧倒的にきちんとしています。民間企業の新入社員に教え込まれた元気のよい挨拶は、賞味期限3ヶ月。挨拶する理由を消化できていないからでしょうか。ただ、教育現場の挨拶が完璧かというと、そうではありません。登校する子どもと挨拶を交わすとき、友達と話に夢中になり挨拶なしで通り過ぎる子ども、相手を見ずに声だけ出している子ども、相手に届かない声を出している子ども、など。何れも、相手意識を持てていないからだと思います。語源に戻ります。心を開いて相手と心を通わせようとしないと、挨拶にはなりません。子どもに挨拶をしなさいというだけでは、本当の意味で挨拶するようになりません。挨拶をする理由を自分で納得できていないからです。挨拶は相手意識を高める絶好の練習の場、挨拶で相手と心を通わせることができる。これらを正しく理解してもらいたいと思います。強要ではなく、相手意識という教養で、挨拶ができればよいですね。