家庭学習
2学期末の学校アンケートに回答いただきありがとうございます。まずは、担任の先生が、児童アンケートの結果と保護者アンケートの結果を分析し、課題を整理します。
今日、6年生教室で、担任の先生が子どもたちに話していた課題は、家庭学習と掃除・整理整頓です。残念ながら、1学期末の保護者アンケートでも浮かび上がっていた課題です。2学期に、声かけや対策をしてきましたが、まだ、課題克服には至っていないということになります。家庭学習は、(学年)✕10分+10分を推奨しています。6年生の場合は、70分。ここに課題があるということは、70分の家庭学習ができていないということです。
家庭学習をしないのは、学習するモチベーションを持てない、保てないからでしょうか。強制される学習には限界があります。また、学習効果も大きくないと思います。学習嫌いの悪循環を生むかもしれません。そのため、小学生の今、自分自身で、学習する意味を考えてほしいと願います。親や先生など、他の人が喜ぶから学習するというのは違います。まずは、自分のために学習するということを確認してほしいと思います。ノーベル賞を受賞した人も、本を正せば、小学校の学習に辿り着くのではないでしょうか。ある日、突然、ノーベル賞級の研究ができたということは、絶対にありません。現地の日本人小学生が日本人のノーベル賞受賞者に質問していました。小さいときから、ノーベル賞を狙っていたのですか。ノーベル賞を狙って研究する人は、まず、いません。業績が賞賛されて、その結果として、ノーベル賞が贈られるくらいの感覚です。ノーベル賞は、言わば、おまけです。よくできました。
小学校で習うことは、基礎的、基本的な事項ですが、中学校や高校での学習の基盤となります。中学校や高校で、小学校と全く違うことを学習するのではないのです。言い過ぎかもしれませんが、ほとんど同じことを、深く学習するのです。そのため、時間が豊富にある小学生の今こそ、小学校で習うことは完璧にマスターしておくのがよいと、断言できます。なぜか。そうしないと、小学校でマスターできなかったことを、中学校や高校で取り返す必要があるからです。これは、中学校や高校で、学習する時間を増やす必要があるということに他なりません。借金を先延ばしにしているようなものです。到底、おすすめできません。少し想像すればわかると思いますが、小学生よりも忙しいと思われる中学生や高校生で、簡単に時間を生み出すことができるでしょうか。時間を生み出すには、相当、たいへんな思いをするはずです。好きなことをやる時間を減らす必要があるでしょう。今、やるべきことをやり、マスターすべきことをマスターすることが、将来の時間を自由にすることにつながります。時間の大切さに、早く、気づいてほしいと願います。
6年生の担任の先生が子どもたちに話していました。いきなり70分の学習をしようとするのではなく、まずは、10分でよいと。そうすると、脳は不思議なもので、続けたくなるのだと。高い壁、高いハードルを課すのではなくて、低い壁、低いハードルから始めればよいのです。「始動」が一番、たいへんなので、それをまずクリアしようという話です。私もそう思います。始動しさえすれば、その後は、慣性で動きます。難しいことではありません。始動させる工夫を考えてみてはどうでしょうか。継続は力なりです。