『実語教(じつごきょう)』とは、平安末期から江戸時代にかけて、寺子屋などで子どもたちに広く読まれて教科書のようです。調べてみると、令和の時代にも、教訓になる教えがいくつもあるようです。5つに厳選して、紹介します。『実語教』のメッセージの根底にあるものは、「環境や他人のせいにせず、学ぶことで自分の人生を自分で切り拓け」ということ。環境や人のせいにしないかっこいい大人になってほしいと願います。
- (1)【本質的な価値】お金やモノより「知識と知恵」を身につけよ
「玉磨かざれば光無し、玉無きをば瓦礫とす。人学ばざれば智無し、智無きをば愚人とす」
- どんなに高価な宝石(玉)も、磨かなければただの石ころ(瓦礫)と同じ。人間も学ばなければ知恵がつかず、愚かなままになってしまうという意味です。モノで溢れる現代だからこそ、「本当に価値があるのは外側の所有物ではなく、自分の頭と心の中に蓄えた知恵だ」ということ。
- (2)【自己投資】親が残せる最高の財産は「教育」である
「積金これ富に非ず、学を積むをこれ富とす。黄金は死後伝ふること無し、書物は子孫に遺すべし」
- 大金があったとしても果たせば終わり。学びの習慣や知識は一生モノの財産として自分を助け続け、次の世代にも受け継がれていきます。自分への投資、自己投資が大切ということ。
- (3)【人間関係の真理】「良い友」を選び、「悪い友」からは距離を置け
「智者に親近すれば霧のなかの行がごとし、愚者に親近すれば悪に染まること久し」
- 賢い人と一緒にいると、まるで霧の中を歩いているうちに自然と服が潤うように、自覚がなくても良い影響を受けます。逆に、悪い人と一緒にいるといつの間にか悪に染まってしまいます。SNSなどで誰とでも繋がれる時代だからこそ、付き合う人を選ぶことが大切ということ。
- (4)【謙虚さと学び】どんな相手からでも学べる姿勢を持て
「上を見れば一人も無し、下を見れば数も無し」
- 自分より優れた人を見上げればキリがなく、自分より未熟な人を見下ろしてもキリがありません。たとえ自分より幼い子どもや、立場の低い人であっても、優れた点があれば頭を下げて学びなさいと教えています。
- (5)【時間の大切さ】若い頃の時間を無駄にするな
「少年老い易く、学成り難し。一寸の光陰軽んずべからず」
- 子どもの時間は無限にあるように感じられますが、大人になるのは一瞬です。「自分の成長のためにどれだけ時間を濃密に使えたか」が大切ということ。