【校長コラム No.10 一番しぼり】
ビールの話ではありません。人にアドバイスや注意をするとき、最近、気をつけていることがあります。それは、伝えたいこと、言いたいことを、焦点化する、しぼるということ。特に、子どもには、一つにしぼることを心がけています。なぜか。大人であっても、複数のアドバイスや注意が伝わらないからです。伝わらないと意味がありません。例えば、テニスやゴルフなどを教わることをイメージしてください。テニスやゴルフが上手な人は、たくさんのポイントを知っていますので、全部を伝えてくれようとします。ただ、受け手にはそれを受け入れるキャパシティーがありません。せっかく、多くのよいアドバイスをもらっても消化できないのです。そうではなくて、何が根幹であるかを考えて、一つひとつ、順番に教えてもらえる方がありがたいのです。一つクリアすれば、その次、というように。一つにしぼられると、何からすればよいかも迷いません。これが一番しぼり。子どもにあれこれ、言っていませんか。あれこれ言いたくなる気持ちはわかりますが、それは沢山しぼりきらず。そうではなくて、一番しぼり。試してみてください。なお、一番しぼりであっても、朝一番は避けましょう。経験上、朝のアドバイスや注意は、全くいいことがありませんから。