【校長コラム No.7 時間配分】
あれもしたい、これもしたい、もっとしたい、もっともっとしたい、という歌詞がありました。やりたいことがたくさんあふれている状況、とても素敵だと感じます。興味、関心、好奇心は、言うなれば無制限なのです。では、時間はどうでしょうか。大人も子どもも、1日は24時間。コンビニも最大24時間営業。貸し借りできたり、購入できたりすると便利ですが、できません。先日、子どもの学力の大幅低下が公表されました。学力とは別に、学校外での平均的な過ごし方も調査されています。3年前と比べて、スマートフォン、テレビゲームの時間が、小学6年生、中学3年生とも、増えています。そうなると、どうなるか。勉強時間が減ります。もしかすると、睡眠時間も減っているかもしれません。総量が決まっていますので、何かを増やせば、何かを減らさざるを得ません。道理です。ところで、スマホ、ゲームと勉強の違いは何か。刹那を楽しむだけでほとんど何も残らないか、後に残るかではないでしょうか。楽しみやリラックスは必要です。ただ、気分転換に2時間必要と言われると違和感が生じます。どんな気分なのか。大丈夫か。スマートフォンやテレビゲームを展開する会社は、営利を目的としています。巧妙に、使い続けてもらえるように仕組みます。世の中の仕組みを学習すると、そういうことがわかります。なお、スマホやゲームに夢中になっている人を尻目に、一生懸命勉強している子どもは確実に存在します。もっと言えば、義務教育の後の社会には様々な制限があります。高校や大学には入学定員、公務員や企業には採用数があります。刹那主義の生き方よりも、時間配分を考えた生き方ができるといいですね。