「誠実に生きる」とは
今日は5年4組河野先生が初任研で道徳の授業を行いました。教材資料「手品師」を使って「誠実に生きる」という主題について考えさせる授業でした。事前アンケートでは「誠実」という言葉を知っている児童が11人、知らないと答えた児童は21人でした。また「誠実」とは、まじめであること、しっかりしていること、正直なこと、賢いこと、優しいこと、素直なこと・・・であると答えていました。自分のことを「誠実」だと思うか、のアンケートでは、14人がそう思うと答えていました。努力していることや正直であること、まじめに頑張っていることからそのように考えているとのことでした。
さて、授業ではそのアンケートをもとに教材資料「手品師」の学習に入りました。主人公である手品師は、いつか大劇場のステージに立つことを夢見て腕を磨いている、あまり売れない手品師です。ある時、町で偶然出会った寂しい男の子を元気づけるために手品を見せ、「明日も来るよ」と約束をします。その夜、仲の良い友人から「大劇場の舞台に立てるチャンスがある」という電話が入ります。「男の子との約束」と「大劇場に立つ夢」との間で迷いに迷う手品師。その挙句、友人からの誘いを断り、翌日にたった一人の男の子を前にして手品を演じて見せる決断をします。この授業の課題は「どうして夢だった大劇場に行かず男の子のところに行ったのだろうか」です。児童は真剣に考え、大きく4つの層で意見が出されました。約束を破りたくない【約束】、男の子に元気になってもらいたい【思いやり】、自分の努力でチャンスをつかみたい【やればできる】、大劇場に行っても男の子のことが気になる、もやもやする【後悔】です。
様々な意見を出し合い、授業のまとめでは、「誠実に生きる」とは、相手の気持ちも自分の気持ちも大切に心を込めた行動をすることだと学びました。振り返りである児童は「誠実とは真面目なことだと思っていたけど、相手の気持ちを考えたステキな言葉だと思いました。」と発言し、別の児童は「誠実とは、社会性を意味する言葉だと思っていたけど心に関連する言葉だということがわかりました。」と答えていました。どの児童も、「誠実」の意味が、思っていた意味とは違っていたことを振り返り、学びを深めていました。